おなかを育てる基礎知識11

日本人に合いにくい乳製品!?

日本人に合いにくい乳製品!?

「乳糖不耐症」にご注意を

「牛乳はカルシウム豊富で体にいい」こんな風に思われる方は多いでしょう。これは確かに間違ってはいません。しかし「乳糖不耐症」という言葉も知っておいたほうがいいでしょう。「牛乳を飲むとおなかがゴロゴロする…」という方は要注意です。

牛乳には糖分である乳糖(ラクトース)が含まれています。乳糖は体内で乳糖分解酵素(ラクターゼ)によって分解され、腸で吸収されます。乳糖は母乳にも含まれており、乳糖分解酵素は赤ちゃんのときにとくに働きやすく、卒乳する頃からその働きは低下していきます。乳糖分解酵素の働きが低下してくると、今度はデンプン分解酵素(アミラーゼ)の働きが高まってきます。これはお乳から栄養をとる体から、ご飯から栄養をとる体に変わっていくということです。その結果、乳糖分解酵素を持たない、あるいは不足している人が出てきます。こうした状態を乳糖不耐症といいます。

酪農を古くから行ってきた欧米人と比べ、日本人は乳製品をあまり摂ってこなかったため、3人に2人が乳糖不耐症であるといわれています。乳糖不耐症の人は、牛乳を飲んでも乳糖を十分に分解することができません。そのため小腸で吸収できずに大腸まで流れ、大腸の腸内細菌によって酸やガスが発生します。これらの刺激により腸が過剰に収縮を起こし、下痢や腹痛が起きるのです。

体にいいと思って飲んでいる食品で、腸内環境を乱しては本末転倒です。ご自分に合っているか、体の声に耳を傾けてみてください。

監修:理学療法士・整腸セラピスト 坂井正宙先生

参考文献:坂井正宙著 『図解入門 よくわかる 便秘と腸の基本としくみ 腸から健康を作る』(秀和システム)

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