おなかを育てる基礎知識8
理想のうんちって?
おなかがスッキリすることが大切
「うんちの量が少ないです…」「毎日出ないけど便秘ですか…」
理学療法士・整腸セラピストとしてたくさんの方と接するなかで、こういった声を聞くことがよくあります。平均的な便の量は、1回あたり150~200g程度です。一般的なサイズのバナナが1本約150gくらいですので、バナナ1本分くらいの量がひとかたまりで出てくるのが理想的です。
ただし、うんちの量は個人差が大きいので、この範囲に入っていないからといって異常というわけではありません。ちなみに外国人の平均的なうんちは、英国人100g、インド人300g、ウガンダ人500gといわれています。これは国ごとの食べ物の違いによってもたらされており、善玉菌や食物繊維を多く含む食べ物を摂取するほど、うんちの量は多くなります。
うんちの回数も個人差が大きく、1日に1~3回ないし3日に1回あれば正常の範囲内です。回数を気にする方が多いですが、「不快に感じないか」がより大切です。うんちが3日に1回でもおなかに不快感がとくにないのであれば、必要以上に気にすることはありません。反対に毎日うんちが出ていても、おなかの張りや残便感などスッキリしない方が問題です。
うんちの量や回数は個人差が大きいですが、自分の平均値を知っておくと異常を発見しやすくなります。トイレにいった回数やうんちをチェックして、健康管理につなげましょう。また、日頃から積極的に善玉菌や食物繊維を摂って、スッキリした毎日を送りましょう。
監修:理学療法士・整腸セラピスト 坂井正宙先生
参考文献:坂井正宙著 『図解入門 よくわかる 便秘と腸の基本としくみ 腸から健康を作る』(秀和システム)